adidas
ブランドの成り立ち
1920年ニュルンベルク近郊の町で、ダスラー兄弟が母が暮らす実家の洗濯室を拠点に、アスリート用の靴のデザインを行う「ダスラー兄弟商会」を設立したことからブランドがスタートします。
兄のルドルフが販売を担当し、弟のアドルフは製造を担当していましたが、職人気質で無口な弟アドルフと、営業販売が中心の兄ルドルフの間で意見が食い違い決裂。「ダスラー兄弟商会」を解消。アドルフはスニーカーブランドとしてadidas社を設立しました。
社名の「アディダス」はアドルフの愛称「アディ」と「ダスラー」をつなげたもの。
三本ラインの秘密
adidasと言えば、まず思い浮かべるのが特徴的な”三本ライン”ですよね。
adidasと象徴ともいえるこの三本ラインですが、元々は創業当時の革製スニーカーが履いていくうちに伸びて型崩れしてしまうのを防ぐための「補強用」として、
また、フィット感を向上させるために創業者のアドルフがスニーカーのサイドの縫い付けたのが始まりです。
機能向上への探求心が世代を超えて愛されるブランドイメージを作り出したというのは、職人気質なアドルフの精神を象徴しているようですよね。
二つのロゴ
現在、adidas製品に採用されている主な二つのロゴ、見たことがある方も多いと思いますが、どんな違いがあるかご存じですか?
Point1. スポーツパフォーマンスロゴ
右側の三本ラインで三角形を表現したロゴは「スポーツパフォーマンスロゴ」。バッジ オブ スポーツ(BOSロゴ)とも呼ばれています。
スポーツ用品店などで必ず見かけますよね。
1990年、当時のクリエイティブディレクターであったピーター・ムーアがデザインしたもので、当時は「アスリートの最高のパフォーマンスを引き出す機能商品」にのみ取り付けられていました。
その後一般ユーザーからの人気が高まり1997年より通常商品にも使用されるようになり、現在はコーポレートロゴとして採用されています。
ここで覚えておいてほしいポイントは、主にスポーツ用品店で見かけるロゴという点です。
POINT2. トレフォイルロゴ
三つ葉の相性でも知られるこちらのロゴ、スポーツパフォーマンスロゴより歴史は古く、誕生は1971年まで遡ります。
1971年に古代スポーツで勝者に授けられる「月桂(げっけい)樹の冠」をモチーフにして発案され、1972年~1975年まではアディダスの正式ロゴとして採用されました。
現在では、ストリートファッションを提案するカジュアルライン『アディダス オリジナルス』のロゴとして使用されています。
だから、セレクトショップなどのファッションアパレル店で見かけることが多いはず。
<スポーツとファッション-二つの顔->
スポーツをする人に向けたBOSロゴのアディダスと、ストリートファッションとしてのアディダスオリジナルス。
世代や時代を超えて愛される秘密は、スポーツウェアにとどまらない懐の深さから来るのかもしれませんね。